2024年4月5日
ブータンの子供たちの夢を描く応援をしよう
~DWCSプロジェクト補助金を利用し画材を送る~
国際奉仕委員会:鶴田英也委員長
■ブータン王国との交流
浜田市とブータン王国の交流は、1982年に旧三隅町がブータン王国と友好都市提携を締結したことがきっかけとなり始まったそうです。当時三隅町は和紙の産地として知られており、ブータン王国は和紙技術の習得を希望していたことから、和紙技術研修員を招いて教えた事から両国間の文化交流のきっかけとなり、現在は美術の交流、教育支援、観光交流等さまざまな分野での交流を深め、発展しているそうです。私達浜田ロータリークラブは、2017年度の例会にゲストでお越し頂いた美術教員の方より、現地学校の授業の様子や環境を伺い、大変苦労されておられることを知ります。その時から浜田市と協力しながら毎年僅かではございますが、画材などの美術授業の学用品(画材)の寄贈を続けて参りました。
今期国際奉仕委員会では、茶円会長の強い希望により、また会員皆様のご理解とご支援の下、DWCS(地区世界社会奉仕)プロジェクトの補助金を利用し、ブータンの子供たちに美術画材、総額50万円を贈るプロジェクトを実施しました。
DWCSプロジェクトは、援助国のロータリアンも関与する事が条件である事から、まず現地ティンプーRCの幹事(シンゲさん)に連絡を取り、プロジェクトへの理解・協力を依頼したところ快く引き受けて頂きました。現地教員と共に子供たちのニーズの聴き取り・調整に奔走頂きました。ロータリーの友情に感謝致します。
10月に入り私達は、浜田市世界こども美術館(浜田市)スタッフと共に現地から送られてくる希望品の調達を進めました。今までは予算の関係もあり絵の具、クレヨン等の最低限必要な消耗画材を贈るに留まっていました。今回助成金が得られた事で変圧器や電動ドライバー、グルーガンなど高価で買えなかった機材の要望に応える事が出来き、現地からは大変喜ばれました。
画材の調達先に関しては、一部の特殊な機材はネット購入となりましたが出来るだけ地域の文房具店で調達し、12月中に取り揃える事が出来ました。年明け2024年1月中旬には種別に梱包(4個口)ブータンに航空便にて発送し、2月中旬には現地の税関を無事に通過し先方の手元に到着が確認されました。
今回、ブータン王国教育省が受取り窓口となって頂いていることで、関税等の費用は免除され、その分を画材の追加購入費へあてがうことが出来たのは幸運でした。
■ブータン贈呈式
3月5日には浜田RCと現地教育省との間をオンラインでつないで、美術画材の贈呈式を執り行いました。贈呈式には現地ブータン王国教育省から担当官2名、ティンプーRC幹事1名の他、浜田市から4名も同席頂きモニター越しの式典となりましたが、厳かな中にも友好を深める和やかなひと時となりました。浜田RCの希望により今回は山間部の小学校の子供達へも配られたそうですが、小中学校の僅か3%程度の配布に留まっているとの説明でした。山間地すべての子供達に届く為にはまだまだ支援が必要だと感じております。
■ブータン旭中学交流授業
また、3月13日には、浜田市教育委員会主催でブータン王国内小学校(5年生)と浜田市の旭中学校(1年生)との間で美術の交流授業が行われました。ブータンの小学生達は、私達浜田RCが贈った画材を使って製作に取り組んで頂きました。「お祭りの仮面作り」と言う共通課題で作った仮面をそれぞれがカメラの前で紹介し合い、質問や感想を述べ合う授業でした。英語によるコミュニケーションで、時折先生の通訳を交えての交流授業でしたが、お互いの国の文化や伝統への理解を深めるいい機会になった様です。コロナ過の副産物?・・WEB会議の活用で距離や時間の制約を超えて交流することが出来る事は私達の時代には考えられなかった事で、この様な体験が私達地域の中学生、ブータンの子供たちにとっても、国際的な視野が広がるすばらしい経験になったと思いますし、この小さな交流でも継続してゆく事が、お互いを解りあい、尊重し、世界平和につながってゆくと思います。
今プロジェクトにご理解、ご支援頂きました浜田市世界こども美術館の皆様に改めて感謝申し上げます。